誕生、破壊、再生。

コラム
誕生、破壊、再生。

Broken.
よく目にするワード。
壊れた、割れた、崩れた──そんな意味を持つ言葉。

世界情勢が不安定な中で、かつて「当たり前」だと思っていたものが、突然当たり前ではなくなることに気づく。
そもそも、当たり前って誰が決めたのだろう?

「壊れる」ということは、「リセットボタン」を押して振り出しに戻れることではない。
それは非現実的な話。

でも、「再生」ならできる。

着慣れた皮が歯痒くなり、徐々に剥がれ落ちていく。
やがてその皮は乾燥し、硬くなり、不要な残り物となる。
そして、新たに作られた細胞の皮膚が、みずみずしい弾力を持って生まれ変わる──まるで蛇のように。


蛇は時が来ると脱皮する。
古い皮を脱ぎ捨て、より強く、賢く、逞しくなる。

蛇を怖い存在と思うか、それとも「再生」の象徴と捉えるか。
この世に存在するすべてのものは、見る角度によって世界が全く違って見えるのだから。

着慣れた皮膚、古びた自分、居心地の悪くなった殻をそのまま着続けたいだろうか?
自然に剥がれ落ちるのを待つのも良い。
でも、意図的にそれを取り払うのもまた一つの選択だ。

人間の細胞が日々誕生と破壊を繰り返しているように、心や人生だって何度でもリボーンできる。
傷ついた昨日さえも、自分の中で再生できるはず。



2025年は蛇年。
あなたも、新たな美しい自分に生まれ変わる一年になりますように。
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